マロウというハーブティーの特徴
マロウは、世界一美しい水色(すいしょく)を持つと言われるハーブティー
です。
マロウとは、アオイ科ゼニアオイ属に属する多年草で、日本では「薄紅葵
(ウスベニアオイ)」という名で親しまれています。
ハーブティーのお店では、ドライハーブにしてブルーマロウや、マロウブルー
という名で販売されています。
マロウは、名前にもある通り澄み渡る青空のように美しい青色のハーブ
ティーです。
そこへレモン果汁を加えたり、時間が経つことで徐々にピンク色へと変化
するという、まるで魔法のようなハーブティーです。
水色がパッと華やかになることから「夜明けのハーブティー」とも呼ばれて
います。
さて、そんな摩訶不思議なハーブティー「マロウ」ですが、どんな味や香り
どんな効果・効能があるのか気になりますね。
そこで、今回はマロウというハーブティーの味や香りの特徴、効果・効能
についてご説明します。
ハーブティーの種類「マロウ」の味と香り
マロウは、ブルーから徐々に華やかなピンクへと水色を変化させる珍しい
ハーブティーです。
そのため、ゲストをお迎えするサプライズティーとして人気が高いです。
ちなみに、フランスでは「夜明けのディザーヌ」と呼ばれ、国民からとても
愛されています。
ところでなぜ、マロウは水色がブルーからピンクへと変化するのでしょう?
その理由は、マロウに含まれる「アントシアニジン」という色素成分による
ものです。
アントシアニジンは、レモンなどの酸を加えるとピンク色へ、中性になると
紫色へと、pHによって分子構造が変化して水色変化が生じます。
マロウのハーブティーは、微かに優しい花の香りを感じることができますが、
ほぼ無味無臭といっても良いでしょう。
マロウは、昔から味や香りを愉しむハーブティーではなく、水色の変化を
楽しむお茶です。
そのため、ホームパーティーなどのウェルカムドリンクとして用いられることが
多いようです。
マロウをおいしく飲みたいという方は、レモンバーベナーやレモングラスなど
をブレンドしたり、はちみつを加えて甘みをプラスして嗜むのがオススメです。
ハーブティーの種類「マロウ」効果・効能
マロウは、ヨーロッパ南部を原産とする植物ですが、現在は世界各地で
栽培が行われています。
マロウにもミントやハイビスカスのように様々な品種があります。
ハーブティーとして用いられるのは「コモンマロウ」という品種です。
マロウのハーブティーは、コモンマロウの開花直後に花を摘み取り、乾燥
させてドライハーブにします。
古代ギリシアやローマでは、サラダやスープの材料として日常的に食べて
いたと言われており、庭先には必ずマロウが植えられていたそうです。
では、マロウの効果や効能をご紹介します。
【喫煙などによる喉のイガイガ】
マロウには粘膜質の成分が含まれています。
そのため、喉や胃、腸など体のあらゆる粘膜を保護する効果があります。
胃や腸といった消化器系や、喉や気管支などの炎症を緩和させる働き
があります。
マロウは、喫煙によってダメージを負った粘膜を保護する働きがあります。
そのため、特に、長年喫煙をされている方々にはおすすめのハーブティー
です。
煙草の吸い過ぎによる咳、風邪をひいて喉がイガイガしたり、痰が絡む
時は、マロウを飲んで落ち着かせると良いでしょう。
【ニキビや肌荒れなどの肌トラブル改善】
粘膜を保護することができるマロウには、ニキビや肌荒れを改善させる
効能も備わっています。
空気が乾燥する季節には粘膜の保護と美容効果に優れたマロウは
オススメです。
【眼精疲労回復】
マロウには、アントシアニン系の色素成分が含まれますので、眼精疲労
の回復に効果があります。
長時間パソコンやスマートフォンなどを見たり、読書をするのが楽しみな
方は目のケアにマロウをオススメします。
【下痢や便秘の改善】
マロウには胃や腸の粘膜を保護、修復する成分が含まれているため、
胃炎や腸炎だけではなく、下痢で悩んでいる方にもオススメです。
また、マロウには便をコーティングする効果が備わっています。
腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にするローズマリーや食物繊維が豊富
に含まれるローズヒップと一緒に飲めばツラい便秘を改善できます。